大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和55(あ)142 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人本人の上告趣意は事実誤認の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に

あたらない。

弁護人戸田宗孝の上告趣意のうち、違憲(一三条、三一条、三六条)をいう点は、

死刑が憲法三六条にいう残虐な刑罰に該当しないことは当裁判所の判例(最高裁昭

和二二年(れ)第一一九号同二三年三月一二日大法廷判決・刑集二巻三号一九一頁、

同昭和二六年(れ)第二五一八号同三〇年四月六日大法廷判決・刑集九巻四号六六

三頁)とするところであるから、所論は理由がなく、その余の点は、事実誤認、量

刑不当の主張であつて刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

なお、記録によれば、被告人が実姉Aと共謀の上、保険金目当てに実母Bを殺害

し、これを交通事故死に仮装して保険金を騙取したこと及び被告人の妻Cが右殺害

等の事実を口外するのを防ぐため被告人らが同女を絞殺したことを肯認した原判決

の認定は正当として是認することができる。また、本件各犯行の動機、計画性、殺

害の手段方法の残虐さ、結果の重大性、被告人の役割、犯行後の情状等にかんがみ

れば、被告人を右実母殺し等の事実につき死刑に処した一審判決を維持し、右妻殺

し等の事実につき無期懲役に処した原判決は、相当というほかはない。

よつて、同法四一四条、三九六条、一八一条一項本文により、裁判官全員一致の

意見で、主文のとおり判決する。

検察官井上勝正 公判出席

昭和五六年六月二六日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 木 下 忠 良

裁判官 栗 本 一 夫

裁判官 鹽 野 宜 慶

裁判官 宮 崎 梧 一

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